ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

「ジャイアンツ愛のみんぐ」9/16 巨 7-6 阪神 → 東京ドームに阿部が!原監督はどこまで先読みしていたのか?


阪神 12勝3敗0分 東京ドーム

勝利投手:田 口 11試合 4勝 3敗 0S
セーブ :中 川 30試合 2勝 1敗 6S
敗戦投手:青 柳 13試合 6勝 5敗 0S
・投手リレー
巨人:田口→田中豊→大江→デラロサ→中川 捕手:大城→岸田
阪神:青柳→桑原→小林→小川 捕手:梅野
本塁打
巨人:田中俊1号(二回ソロ)、立岡1号(五回3ラン)
阪神:大山19号(九回2ラン)
日テレG+ にて観戦 解説:山本昌 実況:平川健太郎
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東京ドームで行われた阪神タイガースとの15回戦。巨人打線は二回、今季初スタメンとなる田中俊が右越えソロ本塁打を放ち先制点をもたらす。その後も五回に田中俊の左前適時打、田中俊と並び今季初スタメンの立岡に右越え3点本塁打が飛び出すなど五回までに7得点を奪う。先発の田口は七回まで1安打に抑える好投を見せたが、八回に阪神打線につかまり降板。九回にはデラロサが大山に左越え2点本塁打を浴び1点差まで詰め寄られたが、最後は中川が後続を連続三振に仕留め7対6で逃げ切った。巨人は連勝を8年ぶりとなる9まで伸ばした
(https://www.giants.jp/G/result/202009161index.html)
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直生を見ている最中に飛び込んできたニュース

「元木ヘッドが虫垂炎で入院、代わりに急遽 阿部2軍監督をヘッド代行へ」

これにはTwitterがざわつき、投稿が阿部一色に!


と、同時に恐らく、前日コンディション不良で途中で退いた坂本、岡本を休ませるだろうということで、今日のオーダーがどうなるのか?という予想合戦


私は普通に正攻法で3番亀井、4番ウィーラー、5番丸あたりでくるんだと予想して、それを番組内で紹介いただきましたが…


3番亀井 しか当たりませんでした(涙)


それにしても、原監督はスゴい


普通に考えれば、盲腸の手術なら早ければ1週間、遅くとも2週間くらいの離脱だろう。昨年はヘッドを置いていなかったことを思えば、ヘッド無しでもタクトは振るえるし、経験のあるコーチもいるわけだから、今の1軍ベンチの中で代行を設ければいいところ、まさか阿部2軍監督を招へいするとは…

さらに、青柳に対して投手も含めて、全員左を並べるという大胆な策


もちろん、前日にマジック点灯という優勝へのカウントダウンが始まったことによる余裕も一役かっているとは思いますが、それにしても、ここまで極端な打線を組むという決断力と、層の厚さには脱帽です


しかも、その極端なオーダーを実現した上に、阿部の目の前で「阿部チルドレン」が活躍して勝利するという、漫画のようなオチ
プロ野球ニュースで金村氏が「やることなすことすべてハマる」と言ってましたが、まさにそんな感じ。
最後の最後に、デラロサ、中川を投入という計算外が起こりましたが、それすら読み切っていたのでは?と思わせるほどの演出ぶりだと思わされます


さて、今日のゲーム


田口先発、若手中心のオーダーということを考えても、最悪負けてもやむなしくらいに考えていたのですが、まさか青柳対策がこれほどハマるとは思いませんでしたし、前日の勝利による阪神打線へのプレッシャーが大きいとは思いませんでした。


まずは田口ですが、初回にいきなり近本に高めの球を打たれましたが、糸原をゲッツーで仕留めて、3人で終わらせました。立ち上がりを見る限り、球が高いな・・・と思っていたら、2回は3つのアウトすべて外野フライ。こりゃ、二回り目には捕まるか?と心配していたのですが、そこからは変化球を低めに集めるピッチングで内野ゴロを量産し、7回まで安打を許さない完ぺきなピッチング(しかも無四球)。球数も1イニング10球程度と省エネピッチングで、こりゃ完投は当然で、完封まであるか?と期待したんですが、デッドボールから一気に乱れましたね。


最後に阪神打線が意地を見せたとも言えますが、やはりゲームはそう簡単には勝てるもんではありませんでした。
ターニングポイントはキャッチャーが代わったことでしょうか?岸田とはウマが合うと思ってましたし、実際そうなんでしょうけど、田口の後を受けたピッチャーが軒並み岸田の出すサインに首を振るところを見ると、岸田自身が投手とのコミュニケーションがどれだけ取れているのか不安でしたし、リードという点においてまだまだ勉強不足なんだということがわかりました

(だからこそ、昨日、菅野と組ませて岸田を成長させて欲しいと書いたのですが・・・)


まぁ、投手が代わらずキャッチャーのみが代わるなんてことは、そうそうないわけで。
采配の難しさも見せてくれたなと思います。逆にいえば、7回終了時点で田口が降板していれば、7回を余力を残して無失点、しかも被安打1という最高の状態で終われて田口はウホウホな気持ちで終われたのでしょうが、最後に消化不良になったことで、またひとつ課題を突き付けられた形になり、それは原監督にとって臨むべきものだったかもしれません。

(と同時に阿部からも田口、岸田両選手に一言、二言あったことでしょう)


成功体験の積み重ねだけでは自信はついても、レベルアップはわずかしかありませんので、この先の事を考えれば、両選手にとって次への課題が見つかるだけでも、明日以降の練習意欲は変わってくることでしょう。


打線は、サカオカを欠くという状態をチャンスととらえた、若林、田中俊太、立岡が素晴らしい結果でチームを勝利に結びつけました。ホームランを打った田中、立岡がお立ち台にあがりましたが、若林も良かったと思います
青柳に対しての予習もチームとしてしっかり行えていたし、何より彼ら3人はセンター返しを試みるというよりは、強いスイングで打ち返すということを徹底していました。
吉川尚、松原、重信もそうですが、原監督は若手に対して器用な打ち方を手に入れるのではなく、強いスイングでボールを打ち返すというテーマを与えていて、阿部2軍監督もそれを彼らに教え込んでいるのだということを強く感じるゲームだったと思います。
あとはそこから経験を積んで、ゲームの状況や相手との駆け引きを覚え、そこから器用さを手に入れるんだなと…確かに世間で言われるように、若林、田中俊、立岡はいわゆる崖っぷちに近い選手ではありますが、だからこそ当てに行くバッティングを磨くのではなく、パンチ力を身につけさせようとしている、そしてその先にしか一皮むける道はないと言っているような…


いつもうまくゆくとは思いませんが、今日は阿部が1軍のベンチにいるという緊張感が、彼らのその能力を引き出すのに一役かったと思えてなりませんし、もしもそこまで原監督が計算していたとするなら…もはや神の領域ですね(笑)


先の方で書いた通り、計算外があるとしたら、ピンチを受けた田中豊が1アウトも取れずに失点してしまったことで、大江を出さざるを得なくなってしまったこと。ヘタに3点差まで追い上げられたことで、セーブ機会がつくことになり、デラロサを出すことになって、そのデラロサがピンチを作り、最終的に中川を出すことにまでつながってしまったことでしょうか?
同時に、明日もまだ阪神との戦いがあるわけで、最後に明日に繋がる攻撃をさせてしまいましたし、ホームランキングを争っている岡本が休んでいる時に、大山にホームランを献上してしまったことも反省点。


一つ勝つことの大変さを学んだという点では、阿部ヘッド代行にとっても、頭の疲れる試合になったことでしょう。元木ヘッドの視野の広さと間に入る大変さ、原監督の考えを先読みして準備する難しさの一片でも体験できたとしたら、阿部にとっても貴重な日になったかもしれません


かつて川上監督が長嶋さんを、藤田監督が王助監督を、そして長嶋監督が原ヘッドをそばに置いたように、今日は阿部を自分のそばに置くという判断をしたことは、巨人の伝統を脈々と繋げる作業の序幕のような気がしました。
気が早い話ですが、あくまでも個人的な予想として、来季も阿部を2軍監督にして若手の力をすべて把握させると共に若手の底上げをはかり、元木ヘッドには監督のサポートとして最大限の力を発揮させるための経験を積ませる。
元木を1軍の監督にすることは考えにくいので、いずれくるであろう阿部1軍監督の時には、最強の補助として原イズムを叩き込まれた元木がサポートするのではないか?と想像してしまいました

(その逆で来季は阿部がヘッド、元木が2軍監督で村田、杉内、実松らを教育する可能性も・・・)


原監督の見ている先が、どこまでなのか知る由もないですが、選手の旬は数年おきに変わるけど、指導者がしっかりしていれば、どれだけ選手が入れ替わろうが、チームとしてぶれないということを叩き込むために、選手の成長はコーチに任せ、そのコーチの成長を数年がかりでやっている・・・原3次政権が誕生し、組閣が発表になった時に、このブログで私が書いたことですが、あながちそれは間違ってないなって思えたゲームでもありました。


結果的には何とか逃げ切り、マジックは勝率の関係で、珍しく一気に3つ減らすことができました。
1つ勝てばOKのところ、2つ勝ったのですから、明日はそれこそ肩の力を抜いて戦えそうな気がします。原監督は坂本、岡本は明日は大丈夫でしょうと言ってましたが、出来れば両名は代打待機くらいにしておいて、今一度、若手たちに西との戦いを経験させて欲しいなと思います。

坂本、岡本を見に来ているファンもいるでしょうから、難しいと思いますが、阿部の姿を現地で見れるだけでも、行けないファンにとっては羨ましいことなんですけどね

 

管理人:みんぐ
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