ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

7/20 巨人 4-3 ヤクルト → 土俵際で粘る巨人。ゲームを作った東野を見習え!

巨人 4-3 ヤクルト 7月20日(火) 東京ドーム

対 ヤクルト:9勝4敗0分

勝利投手:クルーン 30試合 3勝 2敗 16S

敗戦投手:増 渕 39試合 1勝 3敗 0S

投手リレー

 巨人:東野→久保→クルーン(C:阿部)

 ヤクルト:村中→松岡→渡辺→増渕(C:相川)

ホームラン:

 巨人:小笠原19号2ラン

 ヤクルト:飯原6号ソロ、青木8号ソロ

前日とは打って変わり、巨人・東野と東京ヤクルトスワローズ・村中の投手戦となった。1対1で迎えた六回、巨人は小笠原の2ランで勝ち越したが、八回に青木に同点弾を浴び、延長戦に突入する。十回に脇谷の二塁打を足がかりにチャンスをつくると、最後は坂本のバントが敵失を誘い、ヤクルトに4対3で勝利した。

Yomiuri Giants Official Web より

こういう試合が見たかった!1~2点差でドキドキするような展開の試合を。

チーム状況、特に投手陣の状況が最悪の中、本来引っ張ってゆくはずの選手会長内海が離脱し、待ったなしの状況に立ち上がったのは東野だった。

決して気負うことなく、闘志を内に秘めての素晴らしい投球だった。

(よっしゃ~~~!というのはあったけどね、今日は少し押さえ気味に見えた)

ワイルドピッチや甘く入った球をスタンドに運ばれるなどあったが、最後まで丁寧に投げようとする気持ちと、最後まで投げたいという気迫は充分に伝わってきた。

128球の力投だったし、その先も行けそうな状態に見えなくも無かったが、原監督はその時点での最善の手をうつ手段を取ってきた。結果的に久保、クルーンがキッチリと抑えて流れを相手に渡さず、最後は失策でのサヨナラだが、あれが無くても決めていただろうと思わせる展開で勝利をモノにした。

今の東野に足りないものがあるとしたら、今の全力のピッチングを8分の力で出来るようにすることじゃないかと思う。もともとスタミナには自信がある東野だけに、今の球を8分で出来るようになれば150球は投げられる。いや、そういう芸当が出来るようになれば150球も必要なく完投できるだろう。下半身を鍛えることはもちろんだが、フォームの無駄をなくしたり、全体の流れの中で力を抜くということを覚えれば、カンペキ。8分で投げられるということは、イザという時にそれ以上の力を出せるという余力も生まれる。

とはいえ、そんな芸当は昨日今日で身につくものではないので、まずは後半戦をケガなく乗り越えて、オフにそういうテーマを持って取り組んでもらいたい。もちろん、普段から阿部、鶴岡といったキャッチャーと多くのコミュニケーションをとることも、必要な仕事となるだろう。

相手の村中も巨人戦は非常にいいピッチングをする投手。打線の方は昨日のヒーロー長野を始めとしてガッツ以外はノーヒットに抑えられた。必然的に攻撃の的はどれだけ早く村中を降板させられるかにあったわけだが、残念ながら「いいようにやられてしまった」。松岡に代わって、サカ・マツコンビがヒットで出塁したところで期待が大きくなったが、ガッツ、ラミちゃんが抑えれて流れを持っていかれたかと思ったが、クルーンが再び流れを引き戻してくれた。

それでも今日のヒーローはガッツ。タイムリー、ツーランホームランと4点のうち3点を叩き出した。連日のヒーローの入れ替わりだが、それ自身は非常に良い傾向だと思う。どんな投手が出てきても、誰か相性の良い選手がいる、もしくは攻略できる打者がいるという状況は相手にとって非常に嫌なチームに見えるだろう。昨日14点取った打線がなぜ?と思うかもしれないが、やはり打線は水モノ。相手投手の出来がちょっといいと簡単に抑えられてしまう。それでも、8人の野手の中で真っ向から勝負できる選手が1人でもいれば、そこを軸に攻撃を組み立てることが出来る。チーム状態が悪い中、なんとか土俵際で阪神の猛追を凌げているのもそういったバラエティに富んだ打線のおかげだといえるだろう。

もちろん、久保、クルーンの好投を始め、中継ぎがゲームを壊さずに流れを引き戻すということが出来ての話である。越智、山口を使わずにすんだのはラッキーだったが、東野自身は久保、クルーンも休ませたかったと思っていたはずだ。

さて、明日でオールスター前のゲームは終了する。

出場する選手は完全なオフとはゆかないが、ペナントの緊張感とは違った状態での試合であるし、何よりシーズン中に他球団のトップ選手と会話する機会はなかなか無いだけに、何か後半戦に繋がるものを1つでも吸収してきて欲しい。同時に出場しない選手は疲労が溜まっている人はクールダウンを、壁に当たっている選手は乗り越えるための何かを掴む期間として有意義に使ってもらいたい。