ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

今日からCSファイナル!ロッテの勝利に何を見る?

昨日ロッテが逆境を跳ね返し、パ・リーグクライマックスシリーズ・ファイナルステージを制して日本シリーズへの挑戦権を手にした。全ての試合が見ごたえのある内容で、両球団のファンだけでなく、野球ファンも熱くなったのではないだろうか?かくいう私もその一人。iPhoneユーザである家内は優勝時の特典を期待してかソフトバンクの応援をしていたが、3位での出場で西武を破り、ソフトバンクに対して逆王手をかけたロッテの姿を巨人に変えて、戦いざまを観戦しつつ気がつくとロッテの応援をしていた。

ファーストステージを敵地で逆転、逆転で連勝し勢いにのったロッテが、磐石の投手陣を誇るソフトバンクを相手にどう戦うか、巨人vs中日と良く似た構図の試合に非常に興味があったが、初戦はソフトバンク戦では分が悪かった成瀬が相手のエース杉内と投げあいながら、僅かな隙を突いた打撃陣の得点を守りきって勝利。2戦目はダブルエースの和田にやられ、3戦目もエラー絡みで失った点を取り戻すことが出来ず敗退。1勝3敗と崖っぷちに追いやられる。短期決戦ではエラーが試合を左右すると何度も書いたし、巨人のCSファーストステージもそれが引き金となり勝利した。この時点でロッテのステージ敗退は濃厚になったといってもいい。

評論家も世間もソフトバンク王手一色になる中、私の心の中に1つの確信があった。

「残り3つのうち1つ勝てばいい」と書けば気が楽になりそうだが、1つ負けると「2つのうち1つを取らなければいけない」というプレッシャーに変わる。さらに逆王手をかけられれば「もう負けられない」という目に見えない重石が身体を固くすることは想像に難くない。4戦目の戦いがひょっとすると全体の流れを左右する大事な試合になるのでは?と思った。4戦目に登板した渡辺俊介はペナントで力を出し切れなかった悔しさと、崖っぷちにたたされたチームの開き直りも相まって、見事な勝利を飾り2勝3敗にまで持ち込む。こうなると5戦目にプレッシャーがかかるのはソフトバンクの方だろう、特にこれまで勝利をものにしてきたSBM48にはペナントとは比べ物にならない緊張が走っていたと思う。結果、磐石のリリーフ陣が逆転を許し逆王手をかけられる。

3勝3敗といえば5分に近いが、1勝のアドバンテージがあるソフトバンクは実際には2勝しかしていない。つまり実質的に負け越している状態で、地元の大きな期待のなか、負けられないというプレッシャーと、前夜まさかの逆転劇を演じた勢いのあるロッテと、様々なものと戦うことになってしまう。

試合は杉内が崩れるまでは一見すると投手戦のように見えるが、自分のスイングが全く出来ないソフトバンクと前夜の勢いをそのまま持ち込んだロッテとでは、打撃の内容は天と地ほどの差があった。杉内が清田を四球で歩かせ、ツーアウト満塁のピンチを迎えた時点で原監督なら間違いなくピッチャーを交代していただろう。後ろにはダブルエースの和田が控えている。満塁の場面で投げさせることに怖さを感じる心配はあるが、それでもあの場面で杉内を続投させることと、どちらが抑える確立が低いか考えれば答えは明白だ。評論家は「杉内と心中するつもりだったのでしょう」と言うが、CS制覇がかかる試合でソレは無い。せめて2失点の時点で変えるべきだった。

(セのCSで藤川を引っ張った真弓監督の采配とダブったのは私だけだろうか?)

前試合にSBM48から逆転を奪ったロッテ打線にはソフトバンクリリーフ陣に対する苦手意識はもうない。4点リードという点差もあって、調子のいい打線はますます楽に打席に立てるようになり、最終的には7-0で勝利を手にした。

勝利の瞬間ショートでうずくまる西岡の姿が印象的だ、、、あの姿を坂本にダブらせながら話をセ・リーグに切り替えよう。

このパの流れは巨人にとっては追い風となり、中日にとっては王手をかけても安心できないというプレッシャーに変わってくれることを期待するが、今日から始まるセ・リーグのファイナルステージはどうなるだろうか・・・・?

この2日間に入ってくる巨人ナインの情報を見る限り、プレッシャーよりも見返して暴れるという監督の言葉どおりの表情が見えてくる。数字だけ見れば巨人がCSを突破するのは難しいと思わされるばかりだが、中日にとっては敵は巨人だけではなく「リーグを制覇したものが日本シリーズに行かなくてはいけない」というプレッシャーや20日近く実戦から離れた感覚というものが足を引っ張るだろう。

ペナントで悔しい思いをした成瀬、里崎、渡辺がロッテではキーマンとなったように、巨人でもゴンちゃん、グライシンガー、クルーンといった外国人投手をはじめ、亀井、スンちゃん、松本・・・あたりが悔しさを爆発させてくれることを期待したい。

正々堂々がモットーの原監督だが、落合ドラゴンズを相手にするということで、先発投手のかく乱やスタメンの流動的な発言など、すでに試合前から戦いは始まっている。報道によれば2番に脇谷、阿部を6番にさげてファーストステージで調子のよかった由伸を5番にあげるという案も浮上しているようだ。阪神相手に出番が無くうずうずしているだろう内海の先発が有力だが、前回5イニングしか投げていない東野の中3日も匂わせながら朝井という線もあると報道陣に話す。初戦突破してまずは1勝1敗のタイに戻すことが必須の初戦をどういった布陣で臨むのか、興味は尽きないが、それを考えるだけで既に誰よりも緊張しているのが

実は私だったりする・・・・・

短期決戦と言うが、実は最大で6連戦の長丁場の戦い。ファーストステージのような大胆なスクランブル起用も出来ないこともあるだろうし、調子の悪い選手を上がるのを期待して使い続けるなんてペナントのような使い方は難しい。その時、その時の調子を正確に見極めて、調子の良い選手を積極的に活用してゆく。投手も短いイニングを小刻みに起用しながら使える!と思った選手の出番を増やしてゆく。原監督お得意のこういったミラクル起用を楽しみにあと6時間待ちたいと思う。