キャンプも大詰めになり、いよいよ対外試合が始まった。
紅白戦もいいけど、同じチーム同士だと見てる側にとっては打っても投げても微妙な気持ちになるので、打てば打っただけ、抑えれば抑えただけ喜べる対外試合は、安心して応援できる（笑）
対外試合１試合目は韓国ＬＧツインズとの練習試合
この時期の試合となれば、基本的に主力候補の選手は置いといて、開幕１軍を目指す若手や新入団選手のアピールの場であるので、必然的にそういった立場の選手の起用が主となる。そんな見方を踏まえて、今日の練習試合を見ると、期待値の高い若い選手と新入団選手の活躍が目立ったゲームでファンとしてはワクワクする結果だったと思う
その中でも目立ったのがドラフト２位で入団した重信
紅白戦でも打ちまくってアピールしていたのだが、それがまぐれでは無いことを今日のゲームでも見せてくれた。
４打数３安打１打点１盗塁という結果も素晴らしいが、積極的に次の塁を目指す姿勢と難しい判断でのタッチアップなど、とにかく元気がイイ
（元気がありすぎて牽制死やオーバーランなどのミスが出るのもご愛嬌（笑））
入団前から早稲田の先輩である青木宣親をインスパイアしているという事が話題になっていたけれど、改めてしみじみ打席での立ち振舞やスイングを見てみると、とにかく青木のバッティングを穴が空くほど見続けて研究して、自分に取り入れてるんだなという事を感じる。
青木といえば、ボールを線で捉えるスイングが有名だが、重信のバッティングもまさにソレ。レベルスイングを心がけて、落ちる球もスライドする球もしっかりと線で捉えようとしているのがハッキリわかる。スタンドに届くような打球は多くは無いだろうけど、三振が少なく相手投手に球数を投げさせられるような嫌な打者になってくれる期待感は充分にある。本人はさらに身体を大きくして、長打力もプラスしようとしているようだが、個人的にはあと数キロくらいまでで止めておいて欲しい
これから先、日本のプロ野球のエースクラスの変化球と対戦すれば、苦労もするし、課題も見えてくるだろうけど、それに慣れた時、どんな成績を残してくれるのか、今からワクワクさせてくれる選手になりそうだ
（聞けば、両親、祖父、親戚に至るまで俊足揃いで、足が速いのは遺伝かも…らしい（笑）いただいた素晴らしい才能をプロ野球で開花させてくれることを祈ってます）
ただ、小兵ながら足が早くてシュアなバッティングをする外野手は巨人には松本、橋本といる。二人に共通しているのは１年は華々しい活躍をしたが、それが続かないという悲しい現実。重信もそうなってしまう可能性もあって、たかが２試合の結果では素直に喜べないし、心配もあるのだが、彼の元気が松本、橋本にも伝染して輝きを取り戻してくれるとファンとしてはこれほど嬉しい事はない
去年は２軍で４番を打っていた和田恋、２年目の岡本、新入団のクルーズも今日は大活躍。中でも岡本はフェニックスリーグ、台湾のウインターリーグでの活躍をそのままキャンプに持ち込んでくれて、去年の１軍での経験がしっかりと糧となり、レベルアップしたことを見せてくれた。自分が打てると思ったボールに素直にバットが出ている感じだし、難しいボールを無理に打とうというスイングもなく、順調に育っていることを感じることが出来た
内田コーチと練習に取り組んでいるスタンスを狭くする矯正も実戦となると、少し鳴りを潜めている部分もあるが、これからの中で徐々に身体に染み込ませていってくれればそれでイイ。去年は村田の調子が上がらないこともあって、半ば消去法のような形で巡ってきたチャンスだったけれど、今シーズンは自らの実力でスタメン・サードの座を手に入れるゲームが何試合かあるかもしれないと期待したい
（スタメン岡本でゲームの状況次第で代打からの守備固めで、途中から村田が入るなんて場面もあるかもしれないと、まじめに思った）
少なくとも、今の時点で先に上げた重信と岡本を開幕に２軍に落とす理由は見つからない
さて、そんな重信が争う外野手だけど、巨人の外野手は他球団と比べても特に競争が激しいポジションとなる。
内野、例えばショート、セカンドあたりなら、神業のような守備力を持っていれば、多少バッティングに難はあっても許されるが、外野手となると話は違ってくる
守備は微妙だが、圧倒的な長打力だったり高打率という（例えば全盛期のラミちゃんやマートンなど）選手か、走攻守にすぐれた万能型選手のどちらかが求められるポジションで、いずれにしても攻撃力の高さが優先される
（足と守備だけの選手となると、ゲーム終盤の守備固めか代走にしか使ってもらえない）
現在のメンバーの中で外野のレギュラー候補といえば
立岡、橋本、重信、大田の若手と
長野、ギャレットの長打力選手
そこにベテラン亀井と松本、アンダーソンが加わる感じだろうか？
（個人的には堂上も長打力選手に入れたいところだが、タイプ分けが難しい）
ギャレット以外は万能型選手に近い感じだけど、大田と長野は走攻守にプラスして長打力も期待できる
ざっと名前をあげただけでも３つのポジションに１０名もの候補がいるわけで、開幕スタメンを誰が手に入れるのか、シーズン通して規定打席に到達して好成績を残せる選手がいるのか、非常に興味の付きないポジションで、誰をどう起用するのか由伸監督も頭を悩ませそうだ
今日の大田は結果こそ出なかったけれど、巨人の外野陣の中では数少ない右打者なので、長野は固定されるとしても、あとは相手投手の左右によって使われる今シーズンはなりそうな予感する。
（そういう意味では、これから先、大田に求められるのは左投手が来た時の内容となる。個人的にも明後日からのオープン戦以降では、そのへんに注目してゆきたい）
去年の成績だけで考えれば、立岡も安泰なような気もするが、重信のこの先の活躍とギャレットの仕上がり具合次第では、うかうかしてられないのも現実
もちろん安定感という点では亀井もいる
（今シーズンの亀井は由伸の抜けた代打のポジションで、ゲーム中盤以降での代打からの外野守備という形で行きそうな予感がヒシヒシとしているが…）
ポジションと打順は固定できるに越したことはないが、外野手に関しては、誰もが順調に調整していってくれるなら、相手投手やゲーム展開によって入れ替わり立ち替わりでめまぐるしく変わりそうな、そんな今シーズンになるかもしれない
管理人：みんぐ
