ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

10/22 巨人 5-2 横浜 → 最終戦で今季最高の試合!内海の”持ってる度”は神懸ってる!

巨人 5-2 横浜

対 横浜:14勝10敗0分

勝利投手:内 海 28試合 18勝 5敗 0S

敗戦投手:山 口 59試合 2勝 6敗 34S

投手リレー

巨人:澤村→山口→内海 捕手:阿部

横浜:国吉→大原慎→牛田→篠原→山口 捕手:黒羽根

本塁打

巨人:阿部20号ソロ、長野17号満塁

横浜:村田19号ソロ、村田20号ソロ

日テレG+にて観戦

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横浜ベイスターズを東京ドームに迎えて行われた今季最終戦は先発の澤村が村田に2打席連続で本塁打を浴び、リードを許す展開となる。しかし、八回に阿部のホームランで1点差に詰め寄ると九回、無死満塁から代打・長野がサヨナラ満塁ホームラン。劇的なサヨナラ勝ちで今季最終戦を飾った。澤村は200投球回に到達。内海は18勝目を挙げ、最多勝のタイトルを手中にした

Yomiuri Giants Official Web Site

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はじめに、この話題に触れないわけには行くまい

巷では中日の吉見の18勝目について物議が醸し出されているようですが、これについて色々と書くと、こちらのブログまで炎上してしまいそうなので、迂闊なことは書けませんし、人によって意見はまちまちで答えは出ないと思っているので、私の個人的な意見だけ。

野球はチームプレーで、スポーツ興行であるという前提に立てば、あの登板はアンフェアな側面があることは否めないと思う(本音を言えば吉見にも内海にも先発して勝利して欲しかった)、但し、順位が確定し、消化試合といった性格のゲームになっていることと、選手個々はあくまでも個人事業主、タイトルの有無でその選手の年棒に影響するし、ひとつのタイトルは一生の記録として残る。取れそうもないならともかく、取れるものであれば、周りの選手も合意の上でということであれば、私は構わないと思う。

(川井投手が納得してるなら・・・ね。ただ、これによって例えば川井投手が199勝とかで引退するようなことがあった場合・・・・微妙か・・・・?)

さて、話を今日のゲームに戻そう

今日の最終戦での注目は、何と言ってもスタメンだった。

最多勝にあと1勝の内海、新人にして200イニングを達成しそうな澤村、現在首位打者の長野・・・・などなど、タイトルや記録に関係する主力選手がおり、原監督も出来るだけ取らせてやりたいと言っていた。しかし一方で、来週の土曜からはCSファーストステージが始まるため、それを睨んだ戦い方をする必要はあるし、しばらくゲームから遠ざかっていたので、あの中日に3連勝したゲームの感触を残しているかどうかなど、短期決戦を戦うための準備が出来ているかどうかの確認もしたい。

おそらく相当悩んだろうと思われる原監督が出した答えは

坂 本

寺 内

ラミレス

阿 部

小笠原

 谷

高橋由

藤 村

澤 村

だった。現在首位打者の長野に関しては、出場させることで打率が下がる可能性もあるというリスクを避けてそこにラミレスを置いた。ならガッツを3番でも良かったような気もするが、病み上がりという事を考慮しながら勝ちに行くという選択だったのかもしれない。

先発に澤村を持ってきたのは、3回1/3で200イニング登板を達成するので、そこまで投げさせて(出来れば4回まで)、5~6,7回を内海に、そして最後は山口、久保というシナリオでのことだろう事は容易に想像がつく。

(澤村の奪三振はもう現実的な数字ではなくなっていたし)

まぁそのシナリオ通りにゆけばいいが、なかなかうまくゆかないのが現実

澤村の200イニングは良かったが、村田に2本のホームランを浴びてしまったため、新人での1点台防御率という江夏以来の記録はおじゃんになってしまった。しかも、2点のビハインドを浴びたため、リードしている状態での内海の登板という計算まで狂ってしまった。

「蹴り上げ打法」でCSのキーマンになると原監督が言っていた坂本がノーヒット、中日戦で連日大活躍だったラミちゃんも音無し、10月に入って今の順位をキープする原動力になった阿部も押さえ込まれるなど、巨人キラーとなりつつある国吉から得点を奪うことが出来ず、内海を交代させる機会を失いながら終盤に突入。

8回に阿部が5年連続となる20本塁打を打って1点差に迫るが、気がつけば最終回。さすがにこうなってしまったら内海に代打を出さざるを得ないか・・・という展開だが、やっぱり持ってるね内海は。

ショートのエラーで谷が出塁、古城のヒット(これがデカかった!)で1,2塁、藤村の送りバントの際にフィルダースチョイスで一気にノーアウト満塁になった。守備のエラーは得点に繋がりやすいので、矢野が綺麗なヒットでなくとも、転がしさえすれば何かが起きると期待していたが、原監督はここで長野を出した。恐らくマツダスタジアムでやっている広島vs阪神のゲームで、この時点でマートンが3打数ノーヒット(最終打席でヒット1本打つが)という情報が入ってというのも理由のひとつかもしれないし、今季を通じて常にチームを引っ張ってくれた長野を信用し、託そうという想いもあったんだろう。

コントロールに苦しんでいるように見えた山口の球を持ち前の反対方向への長打を打った瞬間、珍しくガッツポーズするとボールはライトスタンドへ吸い込まれた・・・・

ぶっちゃけ、鳥肌立ちました・・・・・。

阪神戦で10回を投げてサヨナラで手に入れた17勝目の時も鳥肌立ったけど、今日のはその比ではなかった・・・首位打者長野が代打サヨナラ満塁ホームランを打ち、内海に最多勝となる18勝目をプレゼントするなんて、もうマンガの世界の話じゃないかと・・・っていうか、水島新司的な明訓高校時代の山田太郎とか、あぶさんのような結末に我が目を疑った。

「論ずるに値しない」と言われた昨季。

今季も開幕投手を東野に奪われ、順風満帆なスタートではなかった内海だが、気がつけば本人が目標としていた「柱」としての役割を最多勝のオマケつきでしっかりと全うした。この2度のサヨナラによる2勝は彼の人生で忘れられないゲームになったろうし、もちろんファンである我々の脳裏にも深く焼きついた。っていうか、「このイニングで逆転しなきゃ勝ちにならない・・・」という場面での味方の奮起は本当にスゴイ、単に「持ってる」というだけでは片付けられない何かが今季の内海にはあったのだろう。今日の彼の涙を見た瞬間、私もグッときたし、何よりナインの「内海を勝たせたい!」という想いがひしひしと伝わってきて、「あぁこれが柱ってことなんだろうな」と改めて感じた。人は自分の為より人の為に何かしようとする時、底力を発揮すると常々思っているが、それを目の当たりにすることが出来て本当に感動した。

(ま、もっと早く援護してやれよ!というツッコミは抜きで・・・笑)

ガッツがいることで、クリーンアップに厚みが増し、下位打線までどこから連打が始まるかわからないという、開幕時に想定していたオーダーが組める。内海、澤村の安定感は神宮決戦を戦うには頼もしく、チーム内の空気も今は負ける気がしていないのではないかと思う。何より、消化試合で単なる調整試合となりがちな最終戦に、これほど熱くさせてくれたことに感謝したい。

これで6連勝し、勢いを保ったままCSに突入できる。敵地ではあるが、神宮球場はお膝元のようなもの、まるでホームで戦っているかのような気にさせるためにも、足を運んで声の続く限り応援したい。