ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

9/10 巨人 3-1 阪神 → 実はこれこそが昨年、巨人に足りなかったものなのか?

巨人 3-1 阪神 → 対 阪神:12勝11敗0分 甲子園球場

勝利投手:菅 野 20試合 10勝 5敗 0S

セーブ :マシソン 56試合 6勝 5敗 25S

敗戦投手:福 原 51試合 2勝 5敗 0S

投手リレー

巨人:菅野→山口→マシソン 捕手:阿部

阪神:岩田→福原→高宮→安藤→呉昇桓 捕手:梅野→鶴岡

本塁打

巨人: 井端2号ソロ

阪神

NHK BS1 にて観戦

解説:大野豊 実況:渡辺憲司

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甲子園球場で行われた阪神タイガースとの23回戦。巨人先発の菅野は初回に1点を失ってしまう。打線は得点機をつくるが1点が遠い展開に。しかし、七回、井端のソロホームランで同点に追い付くと、八回に坂本のタイムリーヒット勝ち越しに成功。さらに、九回にも矢野の犠牲フライで得点を加え、試合の終盤に主導権を奪い返した。菅野の後を受けたリリーフ陣が八、九回とリードを守り抜き、巨人が3対1で勝利。菅野は7月16日以来の勝利で10勝目、2年連続の二桁勝利を挙げた

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両チームとも6回まで三者凡退のイニングは1イニングだけという、あと1本がなかなか出ないという展開だったので、貧打戦のように感じるけれど、内容的にはランナーを出しても粘り強く投げた両先発の投手戦だったように思う

巨人目線で見れば、初回のチャンスで点が取れないかねぇ~とか、3回の長野のショートゴロや、5回、1アウト2、3塁での長野の三振はねぇ~だろ!とツッコミを入れたくなってしまうけれど、阪神側にも同じようにチャンスで凡打というのがあったわけで、正直なところ、どっちもどっちという展開だった

お互いに初回にチャンスがあった中、得点に結びつけた阪神と無失点だった巨人

そこからゲームは0行進を続けてゆくのだが、それが重苦しい雰囲気を醸し出し、岩田は1点を守ってゆくピッチングを、菅野はこれ以上失点を与えず味方の反撃を待ち続けるという緊張感が続いてゆく・・・・

そんな中、なんといっても勝負どころは6回裏と7回表だった

まずは6回裏、先頭のゴメスにいきなり3ベースヒットを打たれる大ピンチ。普通に考えればノーアウト3塁となれば1点は覚悟しなければいけない場面で、続くバッターは新井貴と福留。犠牲フライも許されない中、サードゴロ、セカンドゴロで2アウトまでこぎつけ、伊藤隼をフライで打ち取って無失点で抑えたのは良かった

回が6回だったので代走を出すわけにもゆかず、ゴメスということで、スクイズなどの指示を出すのも難しいという阪神にとっては動きづらい場面だった。7回には1人出れば菅野に打席が回ってくるという打順ということもあり、ここで1点でも取られれば、流れ的に菅野の勝利が難しくなるだけでなく、巨人の逆転勝利も厳しくなってしまう局面だったので、余計に無失点で終わらせられたことで、岩田を落胆させる事に繋がり、巨人ベンチには、これで流れが変わる、1点なら追いつける!という空気にすることが出来たと思う

そして、その雰囲気の中7回表を迎えるのだが、2アウトランナー無しで井端の同点ホームランが飛び出す。こういうのが出るところが今シーズン巨人がチーム打率が悪い中、首位にいられる原動力の一つなのだが、それは置いとくにして、ネクストに矢野が控えていたので、この場面、井端がヒットで出れば矢野が代打で出ただろう。仮にヒットで出たとしても2アウトランナー1塁という流れでは、一気に逆転というわけにもゆかず、復帰戦を10勝目の勝利で飾ってチームに勢いを付けて欲しいと思っていた私にとっては、できれば井端には凡退してもらって、8回で逆転して菅野を勝利投手に!なんて想いをちょっと抱いてしまってた(汗)

この回で一気に逆転するか、井端のホームランで同点に追いつきつつ、菅野にもう1イニング投げさせて・・・くらいしか10勝のチャンスが無かったところで、最高の結果を出した井端にTVの前で土下座しそうになった

この2つのイニングでの攻防が、結果的にその後の巨人のしぶとい反撃に繋がってゆくのだが、7回裏で岩田に代打を出してくれたことも実は大きかった。正直なところ、あのまま岩田に投げられた方が嫌だったし・・・

8回に長野に代走で鈴木を出したのは、延長も考えるとちょっと意外だったけど、それでも鈴木の2つの走塁は、原監督のサインも含めて見事だったし、しっかりと帰ってきて勝ち越しまで持ってゆくことが出来た。

(っていうか、今シーズンの鈴木の生還率と得点になった時の巨人の勝率って神がかってないか?鳥谷のファンブルなんてめったに見れないし、恐らくサインはエンドランだったんだろうけど、内野ゴロを弾いただけで2塁からホームへ帰れる走塁なんて、鈴木じゃなきゃ出来なかったと思う)

見送ればボールを見事に打ち返した阿部のバッティングは見事だったし、それでもあの当りで福留が打球を処理し損なった隙に3塁まで一気に走った坂本もナイスだった。ただ、ひとつケチをつけるなら、1アウト1、3塁となったところで高宮が出てくるとなれば、今日は精彩を欠いていた亀井に代わって、ここで代打矢野でも良かったんじゃないかという事と、代打を出さないのであれば、せめて犠牲フライくらいは何とか打って欲しかったということか・・・

(ファーストが阿部だったので、ゲッツーになる可能性の高いスクイズは選択しづらかったと思うし)

ま、結果的には9回に代打矢野が犠牲フライで3点目をもぎ取ってくれたので、問題は無かったのだが、8回に一気に2点差に広げて、ほんのすこしだけ安心した気持ちで見たかったのが本音(笑)

40日ぶりの復帰登板で心配していた菅野だけど、この間、上を目指すひたむきなファームの選手に影響されて、初心に帰ることが出来、前半戦の結果から少し調子に乗っていたところを反省できたと言っていた

普通なら緊張で自分を見失ってもおかしくない中で、初回に先制されながらも冷静にゲームを作ったピッチングを見て、どうしても勝たしてあげたいと思ったし、ベンチの空気もそうだったに違いない

今日、打ち込まれたり勝てなかったりしたら、チームとしてもこの先に不安を残すことになるし、菅野も自分に自信が持てないまま、次の登板に向かうことになるという、実は今後を占う意味でも大事なゲームだったので、それを取っただけでなく、ギリギリの采配の中で菅野に勝ちをつけれたという結果は、昨日の勝利以上に大きな意味を持つんじゃないかと思っている

昨日は坂本が守備とバッティングでチームに勝利をもたらせたが、今日は井端がファインプレーとホームランで勝利に導いた。片岡ではなく、今日は井端を持ってきた決断も良かったし、それに応えた井端も素晴らしい。菅野のヒーローインタビューは当然だけど、これが東京ドームだったとしたら、菅野と井端の二人がお立ち台に上がっていたことだろう

明日は能見 vs 澤村

とりあえず2戦連続で結果を出した澤村が、東京ドームでおさえ込んだ阪神打線を、今度は甲子園でどのように打ち取ってゆくのかに期待がかかる。今日の勝利で今シーズンの対阪神戦の負け越しは無くなったので、少し楽に見れそうな気がするが、後ろを走ってくる広島も粘り強いし、次のDeNA戦に不安があるので、出来ればこの3連戦は3連勝で終わりたいという欲が出てきてしまう・・・・

っていうか、広島に対して「頑張って勝ってるけど、一向に差が縮まらない」というプレッシャーを与えないことには、9連戦最後のマツダでの対広島3連戦で、先日の3連勝のお返しをされるかもしれないという恐怖がつきまとう。3ゲーム差のままなら、ひょっとして?という希望を与えることになるし、DeNAとの相性を考えると、やはり明日のゲームは勝たなければいけないか

昨日の記事のコメントでメッセ攻略に関して aeraxさんが選手たちに任せてコーチはどうなんだ?という意見をいただき、まぁさすがに、そうは言ってもコーチも何らかのアドバイスはしているだろうと言ったけど、今日のニュースを見ると

橋上打撃コーチが「対策? ないですよ。8度も対戦しているわけですから、もう言い尽くしました」と素直に明かしたように、この日は今季の対戦データがスコアラー陣から各打者に手渡され「各自で狙い球を絞るように」と伝えただけだったという

というのがあって、”もう言い尽くしたました”ってワードに笑わせてもらった

そりゃ、どの選手も一流と呼ばれるいい大人なんだから、そろそろ過去の記憶から、人に言われるのではなく自分たちで対策を立てろよ!と言われてもしゃーないな、って思ったし、その結果があの連打だったんだろう。一見さじを投げているように見える、このコメントも最終的には選手たち自身が切り開いてゆくことなんだという激だと捉えれば、むしろ非常に的を得たアドバイスだと言えるかもしれない

9月に入り、ここから先は、戦略、技術の他に大事な精神力が問われてくるわけで、追い込まれた阪神を相手に敵地で連勝できたことの裏には、今シーズンの数字から見えるだけではない、ココゾというところで踏ん張る強さを見せてくれたゲームだったのかもしれない

そして、それこそが昨年、あと一歩で日本一になりそこねた巨人に足りなかったものだとすれば、短期決戦に強いチームづくりという原監督の目論見は、実は着々と進行中なのだと思わずにはいられない・・・

(ってのは言い過ぎか?(汗))

この連勝で makuraさんとこの家庭が大変なことになってやしないか・・・ちと心配になるが(汗)

管理人:みんぐ

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