巨人 6-2 阪神 → 対 阪神:13勝11敗0分 甲子園球場
勝利投手:澤 村 8試合 4勝 3敗 0S
セーブ :
敗戦投手:能 見 23試合 7勝 13敗 0S
投手リレー
巨人:澤村→青木→西村 捕手:小林
阪神:能見→金田→高宮→歳内 捕手:梅野
巨人:
阪神:
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甲子園球場で行われた阪神タイガースとの今季最終戦となる24回戦。巨人は初回、亀井、村田の連続タイムリーで4点を先制。投げては先発・澤村がヒットを許しながらも要所を締め、試合を優位に進める。六回には橋本が2点タイムリーを放ってリードを広げ、大量の援護をもらった澤村は七回2失点の好投でマウンドを降りた。終盤は、リリーフ陣が阪神打線の反撃を許さず、6対2で試合終了。巨人は敵地での3連戦を全勝で終えた。澤村は今季4勝目を手にした。試合後、広島が破れ、巨人の優勝マジック「16」が点灯した
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昨日書いた締めの続きになるが・・・
昨年の楽天との日本シリーズ。打線が思うように機能せず、先発投手も杉内が炎上するなど、思い描いた戦い方が出来ず、それでもマー君から勝利をもぎ取りあと一歩まで詰め寄りながら、結果的に日本一を逃してしまったという痛い思い出(涙)
我々ファン以上に原監督をはじめとした首脳陣、そして実際に戦った選手たちは悔しい思いをしたことだろう。しばらくは眠れない日々を過ごし、自主トレ、キャンプにおいては常にそれを意識しながら練習してきたと思う
今シーズン、ここまでの戦いの中で、数多いケガ人、故障者による離脱、本来打つべき人が打てない、抑えるべき人が炎上する・・・などを経験し、時にハラハラしながらゲームを見つめて、批判し、安堵し、喜びを繰り返してきた。勝利したゲームでも、素直に喜べないプレーは数限りなくあったし、なぜ?もっと!をこのブログでも書き続けてきたけれど、今日の勝利のあと、ふとこれまでの日々を振り返った時に、ちょっと見えてきたものがあった
長いペナントを制するのはもちろんだけど、その先にある日本一への挑戦権、そして日本一を勝ち取るための戦いにおいては、選手の好不調などは関係なく、負けられないところでどれだけ踏ん張れるか、数少ないチャンスの中でいかにして得点することが出来るか、相手の実力をどのようにして出させない戦い方が出来るか・・・にかかっている
と思うなら、先週の広島との3連戦、そして今週の阪神との3連戦は負けられない短期決戦のシミュレーションとしてはうってつけのシチュエーションだった。
(8月26日からの阪神3連戦もか)
ベストメンバーが組めない、好調な選手が少ない中、相手の隙を突いて得点し、投手が本調子でないなら守備でそれを補いながら、相手よりも高い集中力と控えも含めたメンバーの総力で勝った戦いで、それはペナントを制する意味でも大事な事ではあるけれど、その先の戦いについても勇気と自信を与えてくれる内容だったのでは無いかと思う
独走して早々に優勝を決めるより、最後の最後までハラハラしながら負けられない戦いを繰り返して、精神力の厚みを増して優勝をもぎ取る方がチーム力は上がるのかもしれないと、これまでも感じてきたものの、改めてそれを感じさせてくれた今日のゲームだった
(でも、ファンとしては圧倒的に独走して、サクっと優勝する方が安心はできるけど・・・・)
さて、それを踏まえて今日のゲームを振り返ると…
負けられない思いの中でスタートしたのは両チームとも同じだけれど、そういった空気の中で、しょっぱなから自分の実力をいかにして出しきれるか、というメンタルの勝負
そんな立ち上がりにリキんでしまったのは能見だった
好調な長野がいきなりサードゴロでアウトになった後だけに、スルスルと初回が過ぎてしまうのでは?と思っていたところに降って湧いたチャンス。残念な頃の巨人だったら、1アウト満塁のチャンスを相手からもらっても、謹んで0点でお返しするところ、亀井と村田の連打で4点とってしまう
(チャンスでの村田のタイムリー・・・やっとかよ!と思ったが、昨日のヒットから、今日もしっかりと脇が閉まって良い感じで振り抜けていた)
この辺が、負けそうでなかなか負けない(今の)巨人の強さで、これで一気に主導権を握ることが出来、相手には「まさかの6連敗?」というプレッシャーを与えることに繋がった
一方の澤村は初回、先頭のマートンに打ち取ったという当りを、攻守の村田のエラーというアンラッキーな形で出塁を許すのだが、上本、鳥谷をライトフライで打ち取り、ゴメスを三振で仕留めるという立ち上がりで、仲間のミスを救いながら自分をも乗せてゆくというピッチングをした
この二人の立ち上がりの差が、その後のゲーム展開に大きく繋がってゆくのだが、それにしても阪神は守備のミスが痛かった…能見のらしくないピーゴロの捌き、ゴメスのエラー、ワイルドピッチなど、初回の死球と四球もミスだけど、負けられないゲームでミスが連発するようでは、こういうゲームで勝つのは難しいんじゃないかと敵ながら心配してしまった
(余計なお世話で申し訳ない)
しかし、澤村と小林のコンビはすっかり定番となったなぁ
阿部はどちらかというと、ゲーム中にベンチで投手と会話するのは余り無いタイプだけど、小林はベンチに戻る際や、戻ってからも積極的に話をするタイプ。どちらが良いとは言い切れないけれど、対澤村という意味では、それが良い方に出ているんじゃないかと思う。(石井一久なんかは、ゲーム中はキャッチャーに話しかけて欲しくないって言ってるし、タイプは色々)
自分がよいと思っているボールとキャッチャーの感じる球に開きがあることも多いし、自信を持って投げると良い結果が出る澤村には、しっかりとコミュニケーションを取って、お互いが納得出来る状態で投げられる方が、気持よいのだろう
阿部との違いはもうひとつ
これは以前にも言ったことだが、スライダーを多用させる阿部と違い小林は積極的にフォークを要求する。一歩間違えばスタンドに運ばれる事もあるフォークを連投させるのは勇気のいるリードだけど、それを恐れないのは非凡なものを感じるし、それに応えた澤村も良かった。
特に2失点直後の鳥谷、ゴメス、新井を抑えた場面は圧巻で、ゴメスにはフォークの連投で三振にとり、新井にはストレートでとどめを刺す。昨日、菅野が高めのストレートで新井から三振と取った場面をしっかりと見ていたのだろう、フォークが来るかもしれないという種を前の打者で見せながら、一転してストレートで押すなど、1年目とは思えないリードは見応えがあったし、あそこでさらに1~2点失点してようものなら、阪神が目覚めることもあったし、何より勝利投手になっても不完全燃焼のまま澤村が終わって、次の登板に影響したかもしれないと思うと、2点取られたことを忘れるようなイニングの締め方は最高だった
(しかたないとはいえ)身体に似合わずパンチ力のある橋本を前にして、前進守備を敷いたことが結果的に追加の2失点に繋がることになってしまうなど、阪神側の采配が裏目に出ることもあったりして、それを原監督は「運もあったと思いますね」という言葉に置き換えたけれど、昨日の鈴木へのスイッチといい、采配が良い方に出た巨人と、悪い方に流れてしまった阪神(他にも代打などで迷走もあったし)とで差がついた3連戦だったと思う
なにはともあれ、逆に3連敗していたらさらに混沌としていただろう首位争いの中で、まずは阪神を突き放し、ターゲットを広島1本に絞ることが出来る展開に出来たことは大きい。甲子園→東京ドーム→マツダと移動の激しい9連戦で、心配もあったのだが、内容はともかくグッさん、マシソン、西村が結果を出し、先発3人に勝ちがついた勝利はチームに勢いをつけるには十分。
次は後半戦苦手なDeNA戦ではあるし、その結果によっては広島とのカードに波乱が起きることもあるかもしれないが、中5日で阪神戦と同じ杉内、菅野、澤村を投入出来るという希望を持てたのは大きかった
(同じく広島はマエケン、野村、ヒースでくるだろうけど)
ま、嬉しさの余り、調子に乗って短期決戦に強いチームになりつつあるって書いたけど、この後の6試合の結果によっては、その思いがあっさり裏切られることもあるんで、その時はまぁ笑ってやってください(汗)
管理人:みんぐ