ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

9/18 巨人 0-1 阪神 → 紙一重のところで負けた・・・・

巨人 0-1 阪神 9月18日(土) 甲子園球場

阪神:10勝10敗0分

勝利投手:能 見 8試合 4勝 0敗 0S

セーブ :藤川球 51試合 3勝 3敗 26S

敗戦投手:ゴンザレス 22試合 5勝 11敗 0S

投手リレー

 巨人:ゴンザレス→久保(C:阿部)

 阪神:能見→久保田→藤川球(C:城島)

ホームラン:

 巨人:

 阪神

ゲーム差なしで並ぶ2位阪神タイガースとの甲子園決戦第1ラウンド。ゴンザレス、能見の両先発が一歩も譲らず、緊迫した投手戦が展開される。好機であと一本が出ない展開が続く巨人打線に対し、七回、ゴンザレスは阪神の代打攻勢の前に1点を献上してしまう。その後も巨人打線は最後まで得点を奪うことができず、0対1で敗れた。

Yomiuri Giants Official Web より

今年の巨人と阪神が戦えば、誰もが打撃戦を予想する。しかし、何故かここ数年阪神との戦いは1点を争うゲームが意外に多い、それも大事な試合において・・・・

今日もそんな緊張感のあるゲームだった。正直なところ、このタイミングで能見は(少なくとも私の中では)もっとも相手をしたくない、悪く言えば顔も見たくない投手。それがよりにもよって初戦に来た・・・・スタメン発表を見た時から、いや~~~な予感がしていた。

それでもゴンちゃんは頑張った、今季1番よかったといってもイイほどの出来で、去年の姿にまた一歩近づいたと言ってもいいだろう。阪神打線も今日の試合の重要さからか非常に固く、低めに決まるゴンちゃんのスライダーの前に有効打をうてない状態。

能見も巨人キラーの異名をとった姿そのままに巨人打線を要所要所で抑え込んでゆく・・・・

打撃戦の予想を覆し、1点を争う緊迫感のある試合展開となる。

野球ではしばしば、流れを変えるプレーと言うのが生まれる。

それは、エラーだったり、ファインプレーだったり、4番のホームランだったり、ファンの後押しによる空気だったりとさまざまだ。ただ、そのプレーが生まれた瞬間、「これはイケル!」と思ったり、片や「いやな予感がする」といった感覚を生む。

今日の緊張感のある試合においても、いくつかの場面で感じることが出来た。

1つは7回アニキがヒットを打った場面。ここまで安打を出しながらも安定していたゴンザレス。6回に満塁のピンチを作ったが何とか切り抜けた。昨日までの原監督なら満塁のピンチ、もしくは7回の先頭から継投に入っていた。球数の少なかったゴンザレスだが、捕まりかけていただけにアニキがバッターボックスに入った瞬間、いやな予感がした。結果、その予感は当たりヒットを許してしまう。

ここで場内の空気が変わる・・・・・アニキのヒットは4番のホームランに匹敵する空気感を演出する、特にそれが甲子園ともなれば・・・・結果論になるが、ここでゴンザレスを交代すべきだった(それもアニキ封じのスペシャリスト山口を・・・)。しかし原監督は続投を選択し、桧山にタイムリーを浴びてしまう。

8回は久保田の速球の前になすすべなく三者凡退。

となれば当然9回は藤川がマウンドに立つ。

見ているこちらは心が折れそうになるが、さすがはキャプテン阿部。今日3安打目となるヒットで望みをつなぐ。続く場面で代打を出す選択肢もあったが、原監督はラッキーボーイ矢野にかけた。その矢野は打ち取られたかという打球がレフト前に落ち、ノーアウト1,2塁というチャンスを演出する。

ここで2つ目の予感。ラッキーボーイ矢野に安打が生まれ、巨人ファンの空気も変わった。阿部の代走に鈴木を出したこともあり、少なくとも同点のお膳立ては出来た。延長になれば先に藤川を出した阪神は不利となり、中継ぎも久保しか投入していない巨人に有利な風が吹く。この流れは勝ちを呼び込む流れだ、今日も殊勲は矢野だ!

と思った。

古城がバントをすることが出来ず、2ストライクと追い込まれたが、チャンスに強い古城のバッティングを信じて見守る・・・・速球をミートしてセンター前に抜ける!!!!!!!!!!!!!

と思われた打球は平野のファインプレーに阻まれ、ゲッツーとなってしまう・・・・とめた瞬発力も素晴らしいが、とめた上でグラブからボールがこぼれそうな打球をしっかりとキャッチしてダブルプレーに持ち込んだ平野の守備が素晴らしかった。

これが3つ目の予感。こういったココ1番でのファインプレーというのは、空気を変えてしまう。追いつけ、追い越せ!という雰囲気だった流れが一気に沈黙してしまう。今日の殊勲を評するならば、チャンスメークをしたアニキでも、タイムリーをはなった桧山でもなく、最後に守った平野だと言えるだろう。

もう、この時点で90%負けを覚悟する流れになったが、しかし脇谷が粘る。

ランナーが3塁にいることでワイルドピッチを警戒する城島はストレートのみを投げさせる。速球に強い脇谷がファールで粘ってなかなか試合を終わらせない。少しでも甘いところにくれば絶対に脇谷が打ってくれると確信した直後!!!!!!

ココで来るかぁ~~!とフォークで三振。せめてカウントが2-2でなく、2-3であったなら最後までストレートで押してきていたかもしれない、2-3にしなかった藤川と最後にフォークをなげさせた城島のリードが勝利を呼び込んだといってもいいだろう。

フラフラと勝利の女神がアッチにいったりコッチにいったりしていたが、最後は巨人に微笑んでくれることがなかったのが残念だった。

中日との最後の連戦で負けたとき、「気持ちを前面にだして戦って欲しい」という記事を書いた。それまでチーム内がまとまっていないのではないかと思われていた空気がここ数試合は変わってきた、今日も9回は誰ひとりベンチに座ることなく、ベンチ前で立ち上がって試合をみつめつつ、バッターボックスの脇谷に念を送っていた(と思われる)。

夕方、ふと回したチャンネルでアニメ・メジャー6をやっていた・・・・その中でアメリカの英雄ジョーギブソン(投手)がこんなことを言っていた。

「ここまできたチーム同士だ、力の差は無いに等しい。勝負を分けるのは気持ちの差だ」と・・・・・・・

気持ちでは負けていなかった巨人。今日の負けで優勝の可能性は限りなく0に近づいてしまった。残り試合、甘くみても負けられる数は1つか2つ。崖っぷちどころか崖から片足を出しているに等しい状態ではあるが、今日のあの9回のチームのまとまりを見て、選手があきらめていないのに、我々ファンが落ち込んでいてどうする!と改めて気持ちを強く持つことが出来る敗戦だった。そう、気持ちを前面にださなければいけないのは我々ファンだったのだ。