ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

5/26 巨人 1-2 ソフトバンク → 8回にその日1番のボールを投げるようじゃないとエースには遠いよ>東野

巨人 1-2 ソフトバンク

ソフトバンク:0勝2敗0分

勝利投手:ホールトン 7試合 6勝 1敗 0S

セーブ :馬 原 7試合 1勝 1敗 2S

敗戦投手:東 野 7試合 1勝 5敗 0S

投手リレー

巨人:東野→山口 捕手:阿部

ソフトバンク:ホールトン→森福→馬原 捕手:細川→山崎

本塁打

巨人:

ソフトバンク

日テレG+にて観戦

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先発・東野が七回までソフトバンク打線を2安打に抑える好投を見せたが、八回二死から連打を許し、カブレラに2点タイムリ二塁打を浴びて逆転負けを喫した。チームは今季ワーストタイの4連敗。藤村が連夜の猛打賞に2盗塁と、ひとり気を吐いた

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ふ~~~~、どういう切り口で語り始めるか・・・・ちょっと最初のひと声が出てこない。

よく投げた東野を褒めるべきか、また2アウトランナー無しから失点した場面を叱咤するべきか、連日の猛打賞の藤村を褒めるべきか、連日のノーヒットの坂本を非難するべきか・・・・選手も監督も、我々ファンも今日の試合の何が良くて、何が悪かったか、充分に、いや充分すぎるほどわかっている。わかっているからこそ、いまさら口に出してどうなるよ、という気持ちが胸の奥でモヤモヤしている。

開幕当初、あの中日が打線不調で、最下位がチラついた試合をしていたが、今ではその面影も影を潜め、不調だった和田がお立ち台に上がっている。やっぱ中日はこぇえなぁと酒の肴にし、今度は阪神が打線が機能しなくて、いやぁアチラも大変だなぁ~~~なんて、他所様のことのように酒の肴にしていた。

気がついたら実は自分たちも同じ状況に立っていたという・・・・(涙)

1-0で勝っている状態での8回。多村、松田を連続三振でしとめ、私の頭の中には当然だが、恐らく東野の頭の中にも「完封」という文字がちらつき始めたであろうその時、長谷川にヒットを許してしまう。こうなれば、松中→カブレラの一発コンボが来ることは想定の範囲内。一発は確かに怖い、怖いが・・・・・・・・・

ここまで、自身今シーズン最多の12奪三振で0を重ねてきたのは、ツーストライクまで小気味良く追い込んでいたリズムと、長打を恐れずインコースを突いてきたから。ここもそれまでと同じような気持ち、同じリズムで行けばよかった。しかし、阿部のリードは外一辺倒で結果的に苦しくなり、「打ち取るという気迫のこもった球でなく、お願いだから打ち損じてくれ!」という声が聞こえそうな(私にはそう聞こえた)変化球を痛打された・・・こうなると東野は平常心ではない。マウンドでの表情には笑みもこぼれているが、どう見てもカラ元気にしか見えない。事実、阿部は強気に行こうとインハイのボール球を要求したが、アウトコース高めに外れてしまう。ここまで自分が0で抑えてきたのはコントロールとストレートのキレだったことを忘れ、かわしにゆくピッチングになってしまった。だったら、満塁覚悟で歩かせてもいいんじゃないか?ボール球投げて振ってくれればラッキーくらいの球で、もしも歩かせたらグっさんにマウンドを譲るくらい、割り切っても良かったように思うが、残念ながら結果は最悪の事態になってしまった。

7回2/3で12奪三振2失点なら内容には文句無い。どう考えても負けたのは打線のせいだと100%言い切れる。ただ、東野が杉内や和田、涌井のようなエースを目指すのであれば、あの8回の場面こそ、その日一番のボールが行くくらいの精神力と体の強さが必要で、”ヤバイなぁ”と皆が予感した時に、その予感が当たってしまうような投球をしているようではエースにはまだ遠い。

坂本に関しては、不調、不調と言うが、見ている限りそんなに不調なようには見えないんだが・・・少なくとも昨年の”ポップフライ病”の時に比べれば、はるかに今の打席は普通に見える。しいて言うなら、ボール球でも持ち前の器用さでヒットにしてしまうバッターだけに自分で打てると判断できるボールが他の選手に比べて幅広い。それだけに体のキレがなくなってきているのに頭が勝手に打てと指令を出しているような・・・そんな感じ。あのイチローがスランプになった時にそういう感覚になったと言っていたが、私が見る限りそれと同じような状態なんじゃないかと思う。タイミングの取り方もそれほど変わっていないし、手を出しているボールも変わっていない(ように見える)が、自分が思っているよりもミリ単位でバットがずれてるんじゃないかと・・・・

そういう時は自分が確実に打てると確信できるボールが来るまで手を出さないことも大事なんじゃないかと思うがどうだろうか?私が教えていたアマの選手でも打ち出の小槌みたいに打っていたら調子が良すぎて打てるゾーンが広がってしまい、最後には何を打っていいのかわからなくなってしまったことがあった。プロとアマでは次元が違うが、そんな時は自分の得意なコースだけを打つ練習をして、そこ以外には体が反応しないようにする練習をしていたことを思い出す。特打ちも結構だが、自分がどういう状態なのか把握して、それに的確に対処するような練習をして克服してもらいたい。それを克服した時に引き出しにひとつ経験値がたまって行き、今のイチローのようにどんな状態になってもスランプが長続きしない一流の選手になってゆくだろうと思う。

言葉が出ないという割りにつらつら書いているが、ここまでき来たら、藤村についても触れないわけに行かないだろう。

高木豊氏や達川氏あたりは彼の走り打ちに関して苦言を呈しており、キチンと自分のスイングで球を振りぬいてのヒットを意識しないと赤星のような選手にはなれないよと言っている。それは確かにその通りで、今、2軍にいる松本が好調の時が、まさに自分のスイングで右に左に、時には外野の頭を越える打球を連発してチームを波に乗せていた。

が、今の藤村の年と経験値でそれが出来たらそれこそ不動のレギュラー決定だ。今の彼の武器はチームいちの足の速さなので、それを最大限に生かすのが、”今は”走り打ちなんだと思う。とにかく三振だけはしない。ポップフライは打たない。バットに当てさえすればチャンスが広がるという意識でやっていて、結果が出ているので、しばらくはこれでいいと思う。いずれそうも上手く行かない状況がやってくるだろうし、経験値がたまってレベルアップする瞬間がやってくると思うが、その時に悩めばいいこと。少なくとも走攻守すべてにおいて脇谷よりも戦力になっている。あとは瞬時の判断力とか複雑かつ紙一重のプレーの時に冷静に対処できるかどうかだけだと思う。今頃、後輩のプレーに触発されて脇谷は必死に練習しているだろう。寺内だって自分が狙っている内野のレギュラーの座に新たなライバルが登場してメラメラ燃えていることと思うし、古城だって脇谷がファームに行って、しばらくはレギュラーで使ってもらえると思っていたら、足元からスゴイ勢いで竹の子のように伸びてきた選手が出てきて焦りを感じているんじゃないだろうか?そんな内野手争いの真っ只中で切磋琢磨してくれることが、彼ら全員のレベルアップに繋がり、夏場からの激戦には今よりももっと上のレベルで活躍してくれるんじゃないかと期待している。

とにかく、今はまだ夏場に向けてチーム自体が成長している最中なんだと思うしかないんじゃないかと思う。だからきっと、もう少ししたら連勝が止まらない日がきっとやってくるよ。そう信じよう。