ジャイアンツ愛のみんぐ、全試合レポート

巨人戦、全試合をレポートすることを目的に10数年やってます

今日から後半戦スタート、この5日間で気になったことをまとめてみた

32勝38敗4分・・・数字だけ見れば、優勝はかなり遠くにも感じるし、まだまだあきらめるには早いとも取れる。むしろ、巨人の勝率が問題なのではなく(いや、十分問題だけど)、ヤクルトの勝率が高すぎるというのも遠く感じる一旦であろう。

そんな中、今日から後半戦がスタートする。

例年と違うのはオールスター明けの後半戦というのは半分とは名ばかりで試合数が圧倒的に少ないところ、今季に関してはスタートが遅れたこともあり、ほぼ半分の70試合を残しているというところ。そういう意味では、まだ長いペナントは残っており、巻き返すチャンスは十分にあると思いたい。

昨日までの間、フレッシュオールスター、オールスターとイベントがあり、原監督の渡辺会長への報告など、色々と動きがあった。この5日間の中で気になった点をここで紹介し、後半戦スタートに向けての考察にしたい。

■原監督、渡辺会長に前半戦報告「残り70試合、ベスト尽くす」(スポーツ報知)

報告前に渡辺会長は「失敗学というのもある。原くんも、これだけ失敗すれば、何で失敗するか考えるだろ。そうすると、次は名監督になるかもしらんよ。失敗すると、その次は飛躍。そうとでも思わないと生きていけないよ」と発言している。相変わらず言い回しはキツイものの、言っている事は理解できる。

そして報告を終えた原監督は「ベストを尽くしてファンを喜ばせようじゃないかというお話でした。(会長から)こうしろ、ああしろというのは一言も言われたことはないし、任せているわけだから頑張ってくれということです」と会談の内容をコメントしていた。

第一次政権時の失敗と今季の失敗は内容的に大きく違うが、違うがゆえに新たに経験したことも多いと思う。幸いにもシーズン途中で方向修正する時間的チャンスもあるわけで、前半戦の失敗をどういった形で修正するのか、非常に興味深いし、期待したいと思う。Goingでは中日の落合監督が「144試合で見ているから、前半戦は全く気にしていない」といったような発言をしていたが、原監督も後半戦70試合を視野に入れた組み立てを考えて、我々が”なるほど!”と思わず頷いてしまうような采配を見せてくれると盛り上がってくるのだが・・・・ま、いずれにしても今夜からその失敗から学んだ成果を見せてくれると楽しみにしよう。

■前半戦を締めくくった中日戦、阿部のコメント

7月20日にサヨナラ打を放った日の翌日の読売新聞に阿部のこんなコメントが出ていた。

「例えば、自分が凡退し続けると、若手に”阿部さんがダメなら、よほど相手の調子がいいんだ”とか”阿部さんが打てないものは、打てない”と思わせちゃうかもしれない。簡単にポンと打ち、みんなに”いけるぞ”という意識を持たせるべきなんです」

なるほどなぁ~~~ま、実際に若手がそんな風に感じているかどうかはわからないが、主力が凡退することで、若手が失敗したときの落胆具合に差は出ているのかもしれない。少なくとも阿部は主力選手として、キャプテンとしてそういった意識を持ちながらグラウンドに立っていることがわかっただけでも面白いコメントだと思った。と同時に岡崎ヘッドはガッツやラミちゃんに対して

「彼らは常に進化を求め、壁を乗り越え、長く生き残ってきた。このまま終わるわけが無い」

とコメントしている。確かにそのとおりで、一過性の不調でシーズンを棒に振ってしまうような選手なら、ここまでの成績を残せていなかっただろう。だからこそ、彼らが今まで培ってきた経験から来る引き出しの中を総ざらいして、今を脱却するための材料を探してもらいたいと思う。ひょっとしたら引き出しの中にはヒントは入っていなくて、新たなタネを見つけなければ戻れないのかもしれないが、タネを探すための手段はこれまでの経験の中から引き出してこれると信じているので、少しでも早く復調して彼らの1打でタオルを振り回す日が来ることを願っている。

■オールスターで長野、坂本が大活躍!

いや、澤村も頑張ったのだが、このオールスターに関していえば彼ら二人のバッティングが光っていたと個人的には評価したい。オールスターは投手のほうは直球が多くなるし、インコースの厳しいところには投げにくいし、どちらかというと打者有利な勝負になりがちだが、そんな中でホームランを打った長野、坂本のバッティングは評価できる。特に坂本がダルビッシュから打ったヒットは後半戦に繋がるきっかけになったのではないかと思う。前半戦の終わりごろから甘い球は引っ張り、厳しい球はセンター中心にバッティングしているスタイルが見え隠れしていたが、このオールスターでもそれをつらぬいて、ポップフライよりもセンターの深い位置へのフライが目立つようになっていると思う。

恐らく後半戦も徹底して外角中心の配球で責められることになると思うが、バットの先端に当たったあたりでもセンターへ強い打球が打てるようになれば、相手の配球も代わってくると思うし、長野のマネしてライト方向へ強い打球を!とまでは言わないので、今現在進化している過程を続けて、レベルアップした坂本に変身してくれれば心強い。

澤村もおかわり君とのストレート勝負は非常に見ごたえがあって楽しめた。

球速に大きな違いはない藤川が同じようにストレート勝負で、打者を圧倒して姿を間近で見ていると思うが、彼の投球からひと皮向けるための何かを引き出せることが出来ていたかどうか、今後の澤村の登板にも期待したいと思う。

(ベンチでは内海にピッタリ寄り添って、他の球団の選手と会話している姿が見れなかったのが残念だけど・・・)

■決起集会のオンエアで赤裸々に・・・・

23,24日の Going! で阿部、長野、澤村、坂本、藤村による決起集会の模様が紹介されていた。番組側からの企画だろうが、シーズン終了後ではなくシーズン中での彼らの思いを聞くことが出来た珍しい場面で、個人的に食い入るように見ていた。

そのなかでヤクルトに対して「相手が嫌だと思うことを徹底している」「マネしなきゃいけない」「とにかく大味はダメ」などという話をしていた。なるほど、彼らは彼らなりにヤクルトの野球を分析し、自分たちに照らし合わせ、どう修正して戦ってゆくべきかを真剣に考えているなという事が十分に伝わってきた。恐らく、オンエア意外ではもっとディープな話もしていたと思うが、阿部を中心に野手陣はこちらが思っている以上にまとまっているのではないかと感じるひと場面だった。

もっと細かい野球(頭を使ってと表現していたが)、チームプレーを重視したスタイルを後半戦は見せてくれることを期待して、今日は彼らの活躍を楽しみに見たいと思う。

しかし、残念なニュースもある。

オールスターで打球を受けた内海が打撲で登録抹消となった。前半戦終了間際に10勝をあげ15勝は当然、さらにその上を狙えるチャンスだと今季は期待していたので、抹消の10日間で再び戻ってくれることを期待しているが、安静にしていた期間を取り戻すのにそれなりに日数がかかることも考慮すれば、もっと長い期間の離脱になる可能性もある。文字通り前半の柱だった内海が抜けるのは厳しいが、噂では上がってきたトーレス、今季初勝利を挙げた小野に加えて、朝井の出番もありそうな状況らしい。個人的には朝井より藤井の方が調子は良いように思っていたが・・・・まぁ、藤井も含めて先発の足りない枠は下と上を順繰りに使いながら試してゆくのかもしれない。

(前半最後に私はそうして欲しいと書いたけど、内海の離脱は予想外だった・・・)

ゴンザレス、西村、澤村・・・まではある程度計算できる、残りの3枠を上記のメンバーを試しながら回すのか、2人は週代わりで回してゴンちゃんは中4日とかで使ってゆくのか(そんな話もあるらしい)、先発投手陣のやりくりも非常に難しい状況になってきた。打線が復調していれば、先発投手が多少崩れてもカバーできるが、今は逆の状態なのでとにかく夏場の苦しい時期に投手がバテないよう打線の復調計画を原監督には着々と進めてもらいたい。

以上、フレッシュオールスターについても触れたかったが、思ったより長くなってしまったのでこの辺で・・・いずれにしても監督、選手ともヤクルトの戦い方を良い意味で学び、2~3点を一気にというよりは、1点を取ることに執着する野球をするという方向性のようだし、それがチームに良い流れを作って、より得点を重ねられるようになれば良いと思うので、今日からの後半戦。どういう形で1点を奪いに行くのか、プレイボールを楽しみに待ちたいと思う。